太陽が消えてしまうという卑弥呼の予言に、村人たちが不安そうに囁きあっている。予言道理に
太陽が欠け始め、暗闇が訪れた時、村人たちは卑弥呼を恐れ、歌うのだった。卑弥呼は何とかして
戦いを終わらせたかった。卑弥呼が祈っている時、諸国を旅して戻って来た青年マサヒコが偶然現
れる。彼はこの辺りを治める豪族テルメの弟で平和を求める卑弥呼との考えが一致し、さらにお互
いに魅かれるものを感じていた。二人の願いとは別に、戦いは止むことをしらなかった。豪族テル
メは女達を囲んで酒盛りをしていた。テルメを誘惑する女クシナ。テルメの女キサラ怒る。
しかし戦う兵達は疲れ果て、マサヒコの訴えを聞いたテルメは諸国の王を集めて、連合国家を造
る相談をした。諸国の王は誰もが、出来上がる連合国家の王になろうとしたが、識者難升米は神の
お告げを聞き、新しい国の王には、一番神に近い巫女卑弥呼がなることになった。そして連合国家
”邪馬台国”が誕生する。
邪馬台国では稲作が始まり、石器時代から銅の時代、さらに鉄の時代へと発展を遂げていった。
弥生文化の大繁栄を亭受する邪馬台国−しかし卑弥呼には悩みがあった。青年マサヒコとの恋であ
る。難升米は身も心も捧げるべき卑弥呼が恋心を抱くことに不安を覚えていた。その不安を排除す
べく、難升米はテルメにマサヒコを遠ざけるよう依頼する。魏(中国)使いに出されたマサヒコは
帰国後も幽閉され、卑弥呼に会うことを許されなかった。悲しみに打ちひしがれた卑弥呼は心乱れ、
神のお告げを伝えることが出来なかった。
いつまでもマサヒコを隠しておくことができないと考えた難升米とテルメはマサヒコ暗殺を企て
る。それを聞いていたのはクシナであった。クシナは以前マサヒコに窮地を救ってもらった村娘チ
タワと共に、マサヒコを助け出す。その時、大音響が響き、大洪水がこの国を襲ったのだ。洪水を
卑弥呼が予告しなかったことに、怒った村人達は卑弥呼を責め、殺してしまえと叫ぶ。マサヒコが
駆けつけた時、卑弥呼は死に瀕していた。卑弥呼が息を引き取った時、洪水も去り、再び太陽が大
地を照らす。次代の女王を予期させる巫女壱与が、そこにいた。
初演 1992年12月22日 |
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